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オーストラリア探検 2006年8月号 カネの湧き出る動物天国

今回はオーストラリア北西にある、バロウ島(Barrow Island)について。

バロウ島はオーストラリアの北西に位置する島です。
オーストラリアに旅行されたことのある人は、入国の際の厳しい検疫をご存知のことでしょう。オーストラリアへ旅行されたことのない方に簡単に紹介をすると、オーストラリアは、麻薬の密輸などの他に、国特有の植物や動物を海外の害虫などから守る為、食べ物全般、植物、動物製の製品などの厳しい検疫が行われています。
また、海外からだけでなく、州境を越える時にも検問所があり、果物と野菜はすべて没収されます。オーストラリアの自然保護に対する意気込みは凄いんですよ。狐退治も世界で一番大きな動物保護計画なのです。狐退治についてはここをクリック。狐退治の仕事に直接関わった経験がありますけど、お金かけてますよ。

バロウアイランドは動植物天国。

こっちの国境警備の番組で、日本人が生きているマツカサトカゲを日本に送ろうとして捕まっていましたけど(同じ日本人としてはずかしい)、バロウアイランドはそんな人からもしっかり守られた、動物たちの天国です。仕事でバロウアイランドに飛ぶ事がありますが、怪我をしたイーグルとワラビー(カンガルー系動物の小型版)を療養の為に本土のほうへ輸送したこともあります。たぶん、イーグルは高度の変化を感じることができると思うので、自分では飛べないはずなのに、何で飛んでいるの?と混乱していたでしょうね。

本土から島へ渡る時には、国際線に乗り継ぐのと同じぐらいの厳しいチェックがあり、飛行機の中にネズミや植物の種が落ちていないかというチェックはもちろん、乗客の靴の裏に付いている種までしっかりチェックされます。



なぜ、そんなに守られているのか。

バロウアイランドは、何千年か前まではオーストラリア本土と陸続きだったそうです。1800年代の初めにヨーロッパ人によって発見されましたが、飲み水が限られている為に、人が住むことはなく、家畜を島で育てることも無く、誰にもあらされることないまま今の特有の環境が守られたようです。そして、1910年にはクラスA(一番厳しい基準)の自然保護区となりました。
本土のほうではどんなに頑張って動植物の保護をしても、すでに住み着いてしまった狐や猫、蛙などにオーストラリア特有の環境を荒されてしまい、外来種によって絶滅した動物もいますが、バロウアイランドには、そこにしか生息しない動植物が多数生息しているそうです。残念ながら、島を勝手に歩き回ることはできないので、トカゲなどの写真は入手できませんでした。
バロウアイランドの裏

そんな動植物天国にもかかわらず、ここは、オーストラリアに多額の財産をもたらしている開発地区でもあります。なんせ、石油と天然ガスが出るんですから。たしか、日本にも輸出されていますよ。いくら自然環境を大切にする国であっても、そんな、お金の湧き出る場所をほっておくわけがありません。パースから労働者を乗せたジェット機が来るぐらいですから。しかも、労働者の宿まであるんですよ。
開発が進むと自然が壊されるという意見もありますが、1964年頃から開発が続いていても、今のところは島の生態系は崩されていないようです。
バロウアイランドは、ヨーロッパから移民がわたってくる前の、(ほぼ)そのままの形を残している、とても貴重な島なのです。




セベナード島(Thevenard Island)

一般人はバロウアイランドには遊びにいけませんが、バロウアイランドのすぐとなりのセベナード島(Thevenard Island)は遊びに行けます。セベナード島はバロウ島をちっちゃくしたような島です。釣り、ダイビング、海ガメはもちろん、綺麗な宿もあるようです。ただ、ちょっとパースからは遠いけどね。Mackerel Islandについての詳しい情報はMackerel Islandのホームページで。http://www.mackerelislands.com.au




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